佐藤九段はタイトル獲得13期、永世棋聖の資格を持つ大棋士。若手時代は類型の多い定跡形を主戦場とし、その深い研究は「緻密流」と称されました。
――若い頃の"緻密流"から現在の独創的な棋風に変わった時期はいつ頃でしょうか。
20代の後半だと思います。羽生さんとタイトル戦を戦っていくなかで、全く歯が立たないという時期がありました。このままではトップに立てないと思い、考え方を柔軟にして棋風の転換を図ったのです。当初は羽生さんとの対局で独創的な指し方をしていました。今は全体の8割ぐらいでしょうか。
現代の顔 佐藤康光--将棋とバイオリンが共鳴する"緻密流"新名人
掲載誌 潮 / 潮出版社 [編] (通号 476) 1998.10 p.221~229
「コンピュータが1億手読むなら、佐藤康光は1億と3手読む」と表現したのは室岡である。
―佐藤さんはすごく緻密な将棋を指されるということで。“1秒間に1億手”ぐらい?
佐藤さん:“1億と3手読む”とよく言われました。若い時、20代のころですね。速く正確に手が読めるということで、“緻密流”という名称をいただいたり。1秒間に1億手と言うとちょうどキリがいいので本当に信用する人がいるんじゃないか、っていうことで“1億と3手”って、自分なりには、「速く正確に読める」という評価をいただいたということですね。当時はね。
今だから白状しますと、A級に昇級して女の子にもてているという噂を聞いて「佐藤モテミツ君」というふざけたニックネームをつけたのは実はこの私です(広めたのは先ちゃんこと先崎学八段)。
※注:初出「週刊現代」2002年1月26日号
1990年代後半のエッセイでは、佐藤康光八段(当時)がネタになることが多かった。
先崎学八段の2001年に刊行されたエッセイ集「フフフの歩」より。
(省略)
「いやあ佐藤モテ光君、元気かい」
愛称は「みっくん」「モテ光」など。
将棋世界2004年4月号、グラビア「佐藤康光棋聖、婚約発表!」より。
紘子さんはゴルフを始めたばかり。「みっくん、早くコースに連れてってくださ~い」。カメラなど気にせずイチャイチャしてる二人でした。
愛称は「みっくん」「モテ光」など。
近代将棋1997年10月号、中井広恵女流五段の「棋士たちのトレンディドラマ」より。
「またぁ、ちゃんと用意していったくせに。で、やっちゃん(A級の先生に大変失礼なのだが昔からそう呼んでいたので)はあげなかったの?」
小学生名人戦の写真、あったー。やっちゃん面影ありすぎ。なるちゃんは誰かに似てる感じ。
※注:中井広恵女流六段は第6回小学生名人戦で準優勝しており、ベスト4に佐藤康光九段、畠山成幸(なるゆき)八段がいた
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